【メディア掲載】読売新聞:2015年12月11日付朝刊

乾杯ビールが寄付になる

東海地方1,800店協力 貧困の子どもに

ビールを飲んで寄付をしよう――。公益財団法人「あいちコミュニティ財団」(名古屋市東区)が、東海地方の居酒屋や焼き肉店など約1,800店舗と協力し、店で生ビールを注文すると、1リットルにつき1円が、貧困などに苦しむ子どものために寄付されるキャンペーンを始めた。同財団は「年末年始の宴会シーズン。ビールを飲んで社会貢献を」と呼びかけている。(小田玲美)

「かんぱーい」。今月上旬の夜、名古屋市中区の繁華街「錦三きんさん」の居酒屋で、サラリーマンらが上機嫌で杯を上げていた。店の卓上ポップを見てキャンペーンのことを初めて知ったという、同市天白区の会社員桜井健二さん(29)は「ビールを飲むことが寄付になるなら、もう1杯頼もうかな」と笑顔で話した。

同財団は、様々な社会問題に取り組む団体の支援を目的に、2013年4月に設立され、不登校や発達障害の子どもたちの支援活動などを行ってきた。今回の取り組みは、名古屋市の社会問題改善事業の一環として、同市から委託を受けて企画された。

酒類・食品の業務用卸販売会社「マルト水谷」(春日井市)社長で名古屋市教育委員長を務める梶田知さん(59)が賛同し、同社と取引関係のある愛知、岐阜、三重、静岡県の飲食店が協力。寄付分は客の代金には上乗せされず、マルト水谷が売り上げから1リットル当たり1円を同財団の基金に寄付する。同財団代表理事の木村真樹まさきさん(38)は「日本は寄付をするという行為が浸透していない。気軽に寄付ができる仕組みをつくりたかった」と話す。

国が昨年公表した2012年の「子どもの貧困率」は16.3%で、およそ6人に1人の子どもが貧困状態にある。木村さんは、「母子家庭などで経済的に恵まれない子どももたくさんいる。子どもを取り巻く問題に目を向けてもらうきっかけになってほしい」と話している。

キャンペーンは来年3月末まで。参加店舗は同財団のホームページの「カンパイチャリティ」コーナー(http://kanpai.aichi-community.jp/)で確認できる。

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